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離乳食の悩みを引きずらないヒント

食物アレルギーが心配…卵のあげ方、食材リストの試し方を知りたい!

離乳食が進んでくると、気になるのが食物アレルギー。
特に0歳児の原因食物として、卵、乳製品、小麦が多くを占めています。
ですが、食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食べ物の摂取開始を遅らせることは、食物アレルギーの予防にはつながらないことがわかっています。
そのため、生後5~6か月頃の離乳開始時期から、少しずつ試していきましょう。

離乳食の悩み『食物アレルギーが心配』

  • 卵黄は加熱したものを少しずつ

    「授乳・離乳の支援ガイド」にあるように、固ゆでの卵黄から始めるのが基本。おかゆにほんのちょっと混ぜてみるなどして、特に体調に影響がなければ、少しずつ量を増やしていきましょう。

    卵黄を増量しても食物アレルギー症状が見られないようなら、全卵に挑戦していきましょう。

  • 保育園の食材リストは全部試さないとダメですか?
    保育園の食材リストは全部試さないとダメですか?

    保育園を利用される方は、「食材リスト」を渡されて、「入園までに試しておいてください」といわれることもありますよね。ですが、季節もので今は出回っていない食材があったり、施設によってリストの食材が違ったりして、どうすればいいのか困ってしまうことが少なくないようです。

    リストに書かれた食材は、食物アレルギーの有無を家庭で確認することにより、初めてその園でも与えることができるものです。そして、食べた経験が少ないと誤嚥(ごえん)のリスクもあるので、家庭でも食べ慣れることが大切です。しかし、初めての食材からアレルギー症状を起こすのではないかと不安かもしれません。例えば、小松菜とほうれん草のように似た食材の場合、アクの強いほうれん草のほうを試して問題なければ小松菜もたぶん大丈夫……というふうに考えていくと、少しはラクになるかもしれません。

    また、どれくらいの量を食べさせたらOKかというのも悩ましいところですが、一口ぐらい試せばおおむね問題ないととらえてよいでしょう。旬の食材は、入園予定の保育園ともよく相談しながら、一つずつクリアしていきましょう。

  • 「新しい食材は午前中に」そう言われても難しいときは

    「初めての食材を試すときは午前中に」と、よくいわれます。午前中に試すと、赤ちゃんの体調が急変したとしても、小児科の診療時間中に診てもらいやすいからです。しかし仕事の都合などで、なかなか難しいこともあるでしょう。

    その場合は、えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピー ナッツ)のような食物アレルギーを引き起こしやすい食べ物については、できるだけ午前中に試すようにしましょう。

    少し大変ではありますが、工夫しながら試していけるとよいですね。

国立総合児童センター「こどもの城」小児保健クリニックを経て、現在は大学などの非常勤講師、指導者や保護者向けの講習会講師、NHK子育て番組出演や育児雑誌などの監修を務める。東京都小児保健協会理事、日本食育学会代議員。 国立総合児童センター「こどもの城」小児保健クリニックを経て、現在は大学などの非常勤講師、指導者や保護者向けの講習会講師、NHK子育て番組出演や育児雑誌などの監修を務める。東京都小児保健協会理事、日本食育学会代議員。

参考資料
●「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」厚生労働省
●山本隆:「口腔の生理からどうしてを解く」デンタルダイヤモンド社,2007

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